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建築の世界における店舗内装業で自分の限界に挑戦したい。

内装空間プロデューサー
野上公久さん

内装空間をプロデュースするというのはどういったご職業ですか?

建築内装全般で、クライアントの求めているものを形にしていく作業です。住宅から商業施設まで全ての内装業に拘っており、電気・給排水の設備を含めて建築の内側を形にする手配を請け負っています。
もともと内装に興味があったんですか?

弊社は父が25年前に立ち上げたものです。でも、子供の時は建築にも内装にも会社を経営するということにも興味がなかったし、継ぐ気なんてこれっぽっちもなかった。しかし高校3年の頃でしょうか、自分が建築以外に興味を持っていない事に気付いたんです。旅行へ行っても、街を歩いていても、建築以外に興味がない自分がいる。大学は建築関係に行こう! だけど思いつくのが遅くて、受験勉強もしていなかったので、当然浪人を経験しました。しかし浪人時代も、建築への情熱は消えなくて、仲間と「オレたちは建築を見なくてはいけない、美術館などを巡らなくては」なんて考えて、でもお金がないから、夜中に世界的建築家の丹下健三氏が手掛けた国立代々木体育館の屋上によじ登ってみたり。そうして、大学、大学院へ進みました。
学校ではどういったことを学んだのでしょうか?

大学院では、主に北タイにおける山岳民族の集落研究に従事しました。そのあと、研究対象が沖縄になりました。その時、あれだけ暑い地域においてクーラーを設置していない住居に住まう方達に出会いました。外壁にツタを生やしたり、風を上手に取り入れることで冷気を取り入れている。すごいなぁ、と感じて、オレは絶対沖縄で建築事務所に就職するぞ!と決めました。
実際に沖縄で就職されたのですか?

東京に戻って、大学院を卒業したんですが、直ぐには実行には移せないでいました。口では大きな事を言っても、単身で見知らぬ土地に挑戦する勇気がなかったのです。次第に閉じこもってきちゃって(笑)。これじゃ、だめだ。オレはだめになる! もうオレにはこれしか生きる道がない、そこまで思いつめて、25歳の時に勢いで宮古島へ行き、その後本島の那覇で建築事務所での職を探したのですが、なかなか見つからず、結局、都市・地域計画に携わる企業へ就職しました。正確には拾って頂きました。
どんなお仕事をされたのですか?

実際の業務は、都市計画における報告書の作成でした。そのうち、これではない、自分のやりたいことはやはり建築に関わることだと。そんなときに飛行機でたまたま知り合いになった沖縄の方から、家族を大事にしなさいというアドバイスをもらったり、会社の社長が偶然父と同じ年で、自分の本当の先生は身近にいたのかな、なんて思い始めたら父が病気になったんですね。東京に呼ばれているのかな、なんて。少し悩み出した頃に、宮古島で知り合った方から家を新築したい、やってみないか、という話をいただいて、二つ返事で受けました。建築が好きではあったけど、建築家でもないし、建築事務所で働いているわけでもない。経験値ゼロ。それでもできる! 素晴らしい家を設計するからやらせてくれ! そしてそれを沖縄の仕事のラストにしよう、東京に帰ろう、と決意しました。本来、早ければ住宅は半年ほどでできるものですが、素人だから、2年以上もかかってしまって(笑)、知り合いには大変ご迷惑かけました。
建築にこだわられていたのに内装業に進まれたようですが、内装業の魅力を教えてください

今の会社に就職したのは31歳。現在入社して4年目で、見積、現場、接待、経理、すべてを勉強中です。建築にこだわっていて、店舗内装のほうへ進んだというのは不思議がられる方もいます。半年かかる建築に携わるよりも、三週間で結果を出す内装のほうが仕事の醍醐味を感じられたんですね。スピード感となにより利益を出しやすい。そして、ボクがタイや沖縄など、いろいろ回り道して勉強したことが、内装業でも反映ができることに気付いたんです。この世界でのスタートが30歳を過ぎているというのは遅いほう。でも、無駄じゃなかった。やっと自分の正しい居場所を見つけたような気がしますね。
今後の課題を教えてください

我々の仕事は店舗内装を請け負ってますから、現場では「テンポ屋」と呼ばれています。打合せの席では「インテリア・アーキテクト」を演じます。しかし、どうしても総合建築を担う「ゼネコン」や「建築家」といった職業のほうが上に見られていて、テンポ屋は下に見た呼び方の雰囲気がある。抱える仕事量や専門性に比例している事と思いますが、それを打破したいです。胸を張って「テンポ屋です!」といえるだけの力を付けたい。そして社員全員が納得し安心する利益を出したい。それが当面の課題ですね。
株式会社 野清内建
東京都杉並区方南1-49-2
TEL/03-3327-7775
http://www.nosedeco.com/
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