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無意味なものに、意味を与えるのが好き

金工アーティスト
吉村修二さん
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創作をはじめたきっかけは?

指輪などのアクセサリーを作り始めたのが、「ものづくり」の最初です。その当時は親の影響もあって獣医になろうとしていたのですが、自分が作ったものを人に付けてもらうことに、すごく喜びを感じたんですね。それをきっかけに、目指す方向がものを作り出すことへがらっと変わってしまいました。「私も身につけたい」という言葉から始まるコミュニケーションを生み出す楽しみが、私の創作の根っこにあります。 |
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なぜ金属を扱うようになったのですか?

美大に通ったり卒業後に専門学校に通ったりするなかで、いろいろな素材に触れてきたのですが、突き詰めると「固いものか柔らかいものが好きだ」ということに気付いたんですね。他の素材だと作りあげたあと「こんなものかな」と思ってしまうのですが、金属や布だと、できあがってもその先のイメージがどんどん頭に出てくるのです。
素材自体についても、知れば知るほど難しいことがいっぱい出てきます。特に日本の伝統的な金属加工技術は、海外には真似できないくらい多彩です。例えば金属を酸化させて微妙な色合いを引き出すのですが、その方法は醤油につけたり、土に埋めたり、屋根に晒したりと一風変わっていますが、それによって繊細な色が作られるのです。その様な技術を学ぶことや、彫刻自体は無意味なもので、コンセプトがなければただのゴミになってしまいますから、ゴミにさせない意味を与えるのが楽しいですね。 |
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今後目指すところは?

現在、「金属彫刻を作る際のコンセプトから洋服を作る」という創作方法で立ち上げたブランド「Friction Loss」の展覧会を5/3〜5/10まで、表参道「ART SPACE 瑠璃」で開催する準備を進めています。自分が好きな金属と服とが合体したら、さらに難しく面白いものになるだろうという思いが元になっています。私が金工のコンセプトを思い描くときは、いつも人の形になってイメージされてくるので「その人が来ている服」という発想から、服のコンセプトへと派生しています。逆の発想は前例があるのですが、その順序で作られた服がまだないんですね。だから作った、という面もあります。そうしてできたものが一人歩きしてくれると嬉しいですね。思い通りに歩かないかも知れませんが、それもまた楽しいものです。
取材・文/常山剛 |
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