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自然と対話し、自然に溶け込んで時を過ごせるのが魅力

フライフィッシング
塚崎雅也さん
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フライフィッシングとはどういうものですか?

魚が食べる虫や小魚に似せたフライ(毛鉤)という疑似餌を使う釣りのことで、釣果はロッド(竿)を振ってライン(糸)の先端にあるフライを飛ばす、キャスティングの技術に左右されます。おもに渓流や湖で釣るのですが、魚は岩陰や水面に覆い被さっている木の陰などにいることが多いんですね。草や木の枝をよけながら、そうしたところにピンポイントでフライを投げ、魚を誘うわけです。私の場合は、もっぱらトラウトを狙っています。 |
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フライフィッシングを始めたきっかけは?

20年以上前になりますが、当時勤めていた会社でキャンプに行ったとき、渓流で釣りを始めた人がいて、いっしょにやらせてもらったんです。あまり釣れなかったけれど、山のひんやりとした空気に包まれて、水の音しか聴こえなくて。なんて気持ちいいんだろう、釣りってこんなにおもしろいものだったのかと。当時はちょうどバス・ブームだったこともあり、最初はルアーフィッシング(ルアーと呼ばれる小魚を模した疑似餌を使う。ルアーはフライより重く硬いため、比較的キャスティングしやすい)をやり、ルアーがひととおりできるようになってから、より高度といわれるフライフィッシングを始めました。 |
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フライフィッシングの魅力は?

自分でフライを巻き、水面や水中で本物の昆虫や小魚のような動きを演出するためには、その季節に、どんな昆虫や小魚がいて、どんな色や形をしていて、どんな動きや泳ぎ方をするのか知らなくてはなりません。また、湖には、ターンオーバーといって、水が入れ換わる時期があり、そのときはまったく魚が釣れないとか、釣れたときの天気、水温、風の状態はどうだったか、雨はいつ降ったかなど、自然のサイクルを見きわめることも必要になってきます。魚だけを相手にしているのではなく、フライフィッシングを通して、自然と向き合い、対話し、自然の中に溶け込むようにして時を過ごせることが、いちばんの魅力だと思います。だから魚は釣れなくてもいいんです。もちろん、釣れればもっといいんですが(笑)。 |
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ご自身にとってフライフィッシングとは?

日常から離れて、ひとりになれる時間でしょうか。風の冷たさ、水の冷たさを感じながら、立ち込み(水の中に入って釣ること)をしていると、よけいなことは何も考えなくなり、しんとした頭のなかに、キャスティングの、シュッ、シュッ、という音だけが響いてくるんです。デザイナーという、時間に追われがちな仕事をしている私にとって、無心でロッドを振っている時間は、心が深呼吸をしているようなもの。仕事が忙しいときほど、釣りに行きたくなりますし、どんなに忙しくても、行けば気持ちに余裕ができる。渓流釣りでは、7〜8km移動することも珍しくないので、けっこういい運動にもなるんですよ。話をしているうちに、いまから行きたくなってしまいました(笑)。
取材・文/水尾裕之 |
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愛用のベストとロッド。 |
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昆虫や小魚に似せて、フライを自分で巻くのも楽しみのひとつ。材料は、鳥の羽根や動物の毛、化学繊維など。 |
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