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Q.仕事に関する資格が取りたくて、勤務中に無断でレッスンを受けちゃった。これは違法?
A.労働債務の不履行。会社に損害が発生すれば賠償しなければなりません。
 労働者が雇用契約に基づいて負うべき義務(債務)は労務を提供する事です。民法644条には「受任者(労働者)は委任の本旨に従い善良なる管理者の注意を以て委任事務を処理する義務を負う」とあります。つまり、労働者は労務の提供に当たっては使用者の指揮命令に従い、善良なる管理者としての注意義務をもって働く義務があるとする趣旨と解されます。これに違反すると債務不履行になり、使用者に損害が発生すれば、賠償しなくてはなりません。
このケースでは、本来就労すべき時間中に関わらずそれを怠り、無断でレッスンを受けた訳で、これは労働債務の不履行になります。その結果、会社に損害が発生すれば賠償しなければなりません。また、ほとんどの企業では従業員就業規則で「勤務時間中はみだりに職場を離れない」とか、「私用により外出する時は、あらかじめ所属長の許可を受けなければならない」などと定めてあるはずです。そして同時にこうした規定に違反した場合の制裁条項が設けられているのが普通です。
制裁の定めはマチマチですが、一例を挙げると以下のようなものがあります。
| (1)訓戒 |
始末書をとり将来を戒める。 |
| (2)減給 |
1回の事案に対する額が平均賃金の1日分の半額、総額が1カ月の賃金総額の10分の1の範囲で行う。 |
| (3)出勤停止 |
7日以内出勤を停止し、その期間中の賃金は支払わない |
| (4)懲戒解雇 |
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まず、法的に賠償の責めを負うかどうかです。勤務を怠ったがために会社に損害が発生したのであれば賠償の義務が生じます。しかし、その場合でも会社が適切な指示・指導を行わず、いわば放任していたなどの管理上の不手際があれば、過失相殺されて、相当程度減額されます。また、常習性の有無、罷業時間の長短、さらには仕事に関係するレッスンであったこと等々も勘案されましょう。それよりも、内容的には就業規則に基づく制裁が問題になりそうです。万一、これを理由に懲戒解雇などという処分が下された場合には、解雇権の乱用(合理的な理由を欠いた解雇は無効)を理由に争うこともできます。いずれにしろ、最低限労働契約(就業規則を認めて入社したこともそのひとつです)の遵守義務をお忘れにならぬよう。 |
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| イラスト/ひろいまきこ |
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弁護士 小堀球美子

「弁護士事務所は敷居が高い」というイメージを払拭させるべく、民事、刑事を問わず、フットワークも軽く弁護活動を行う法律家。市民に身近な弁護士でありたい、をモットーに、裁判所に通う毎日を送る。取扱分野は、労働相談、クレジット・サラ金相談、離婚相談、刑事事件。第一東京弁護士会所属。

http://www.kobori-law.com/index.html |
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