木村文乃・インタビュー 夢への一歩、踏み出さなければ何にも変わらない!

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夢への一歩、踏み出さなければ何にも変わらない!
戦後の復興期、画壇から離れ、奄美大島で活動を続けた異端の日本画家、田中一村。今回は、彼の生涯を描いた映画『アダン』に、一村にしか見えない不思議な少女、アダン役として女優デビューを果たした木村文乃さんに、映画の見所、役作り、目指す女優像等をうかがいました。
木村文乃
きむらふみの
1987年、東京都出身。2004年映画『アダン』のヒロインオーディションで、3074人の一般公募から選ばれる。本編では、不思議な存在感を持つ少女、アダンを好演した。2006年夏公開予定の映画出演2作目になる『風のダドゥ』では不登校の女子高生という、難しい役にも挑戦している。
木村文乃
『アダン』
© 2005 Adan Production Committee
『アダン』

配給:東京テアトル
公開:2006年5月20日より東京都写真美術館ホールにて
監督:五十嵐匠
出演:榎木孝明、古手川祐子、木村文乃、村田雄浩ほか
http://www.adan-movie.net
南の島で燃え尽きた孤高の画家 田中一村の熱く、激しい生涯
画壇から離れ、己の信じる道をひたすら突き進み、遥か南の地、奄美大島に生きた孤高の日本画家、田中一村。のびやかに葉や枝を伸ばす森、鮮やかな色をした魚、のんびりとした時間が流れる奄美大島で命果てるまで、絵を描くことだけに人生を費やした、実在した1人の男の壮絶な生き方を描いた作品。一村の夢を支え続けた姉との深い姉弟愛や、日本画壇との確執を加えたことで、よりリアルな映画に仕上がっている。

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応募は2006年6月4日をもって終了させていただきました
木村文乃――少女、アダンは、実在しない役ですね。役作りが難しそうですが……
初めての体験で、役作りということがよくわかりません。少女、アダンは一村さんの幻影の中の少女であり、心の中を少女としてカタチにしたもの。そして、一村さんにとって奄美大島の象徴でもある。監督からは、榎木孝明さん演じる一村さんの心を見透かすように目に力を入れなさい、心を覗き込みなさい、と。また、島の少女になりきれ、と言葉をいただきました。外見から島の少女になるために、スタッフより先に島に入って、体も真っ黒に焼きました(笑)。

――島の生活はどうでした?
私、東京出身なんで、大きなビルや細い路地というのが街の姿だと思っていたんです。空港に着いて宿泊先に車で移動する間、あまりに何にもないことに、ただただびっくり。島の人たちは親切で、道を歩いていると気軽に声をかけてくれる。「撮影大変でしょ〜、ちょっとおいで〜」と黒砂糖や島のフルーツで作ったジュースをごちそうしてくれる。おだやかで人も時間もすべてがゆっくり。すてきな場所でした。奄美大島で真っ黒になって、島の方言を覚えたり、島に入ることで、役を作るというよりも、自然にすっと少女、アダンになれた気がします。

――撮影中、辛かったことはありますか?
少女、アダンは“走る”ことで、一村さんの心を表現しています。ですから、とにかく力いっぱい走るシーンが多いんですよ。長い距離をとにかく走る。本編ではカットされてしまったのですが、朝焼けでアダンが走るシーンがありました。太陽が顔を出す前に準備して、さあ、陽が出た、走れ! 走れ! という感じ。スタッフたちも一緒に走るのですが、最後は助監督やスタッフの方々もついてこれなくなって(笑)。走るシーンは納得いくまで走りましたから、辛かったです。でも、実はこのシーン、私の最後のシーンで、やりがいもあったし、少女、アダンとしての私の思いをすべてぶつけたような気がします。ですから、カットされてしまいましたがいちばんの思い出ですね。あ、あと、辛かったといえば肌を焼いたお陰で、お風呂に入ると痛くて痛くて。泣きながら入浴しました(笑)。

――文乃さんにとっての見所を教えてください。
本編の最初のシーンで少女、アダンの後姿が登場します。嵐の中、ある絵を見ながら泣いているシーンです。最後のシーンになるはずだったのが、頭に登場します。見ている方々は何が始まるんだろう!? と想像力が膨らむでしょう。私が誰なのか、何が起こるのか、期待してほしいシーンです。

木村文乃――文乃さんは田中一村さんの生き方をどう思いますか?
絵を描くために2年働き、その間ろくに食事をせず、節約節約。生活費と画材費が貯まったら絵を描くことに専念する。すごい生き方ですよね? 私には無理、できないです。そこまで打ち込めるものがない。できないけれど、すべてを犠牲にして夢中になれるものがあるって少しうらやましいですね。一村さんもすごい、と思うけれど、輪をかけて姉である喜美子さんも素晴らしい方です。弟が食費を削って絵を描いているから私も……と食事を控えるなんて、考えられない。私にも弟がいるのですが、無理です。私にはできません(笑)。

――アダン役は一般公募のオーディションを経て掴んだそうですが……
そうです。小さい頃から女優に憧れていました。高校生活が始まると、もう楽しくて楽し過ぎて、将来のことを考える余裕がなかったんですね。それが、2年前、インターネット上で『アダン』のオーディションを見つけて、一度見た夢に火がつきました。

――オーディションはほかにもありますが、少女、アダンの役のどこに惹かれたのでしょう?
あらすじが紹介されていまして、孤高の日本画家、田中一村さんの心を支える存在の1人という役で、読んだ瞬間、この役をやりたい! というよりももっと強い、私しかできない! そこまで思いました。直感というか、変な自信というか、絶対に私!と勝手に思いました(笑)。

――どういった女優を目指されていますか?
原田美枝子さん、宮沢りえさん、松下由樹さんに憧れます。みなさん、外見を気にせず、その役柄になりきる方。怒る、泣く、顔をくしゃくしゃにして感情を表現されます。悪役をされるときは、本当に憎たらしい人間に見えます。すごいですね。こういう役柄をしたい、という具体的なものはないのですが、大先輩である彼女たちのように、どんな役柄でも完璧にこなせるようになりたいです。また、ギャップを感じさせられる役者にもなりたい。見ている方に「えっ、あれ、あなたなの!?」と思わせることができたら、うれしいですね。

――文乃さんのように“夢への一歩”を踏み出せない人もいます。一歩を躊躇しているVeeスクールのユーザーにアドバイスをいただけますか?
夢への一歩、踏み出さないと何にも変わらないのではないのでしょうか? 自分がやりたいのなら、変わりたいのなら、何かしなければ。いつかはしなければ。私は子供の頃から、こうしたい!と思ったことは手を出さないと気がすまない性格だったんですね。未知の世界への一歩は怖いかもしれませんが、それなら私のオーディションのときのように、思いっきり強気になって、自信を持って、挑戦してみてはどうでしょう? チャンスはたくさん転がっているはず。そのチャンスを掴まなかったら、同じものを目指す人たちと同じスタート地点にも立てない。それはもったいないじゃないですか!? 私は「アダン」のオーディションというチャンスに恵まれ合格して現在がありますが、オーディションを受けなかったら、女優の可能性はゼロでした。受けたからこそ、女優の可能性が生まれました。もし失敗したらやり直せばいい。動いてください。自分のために、やるしかないですよ!

――ありがとうございます。公開を楽しみにしています。
撮影/内山範洋 ヘアメイク/吉田翔子(BLANCO) スタイリスト/吉本満貴子
女優、木村文乃さんに6つの質問!
Q1 好きな食べ物は何ですか?
フルーツ全般、なかでもイチゴが大好きです。ロケ地の奄美大島は、マンゴーやドラゴンフルーツなどなど、フルール天国。毎日おいしいフルーツをいただいていたお陰で、太ってしまいました(笑)。

Q2 趣味は何ですか?
映画鑑賞。最近、乗馬を始めました。2作目の映画で乗馬技術が必要で、練習したらハマりました。馬は頭がよくて、馬上で別のことを考えていると、思い通りの方向へ進んでくれません。ですから集中力を高める訓練にもなります。

Q3 休日は何をしますか?
寝ています! 疲れているというわけではなく、寝ることが本当に好きなんです。夕方4時ぐらいまで寝てやっと、「よく寝た〜」という気分になります(笑)。

Q4 ほしい資格はありますか?
アロマコーディネーターの資格に興味があります。アロマの香りって落ち着くでしょう? 習ってみたいですね。

Q5 女優にならなかったら今、何をされていると思いますか?
野生動物の研究をしたかったんです。3月に高校を卒業したのですが、女優になれなければ、野生動物の専門学校を受験する予定でした。

Q6 結婚はいつ頃と考えてますか?
ウエディングドレスは着てみたいですが、結婚はう〜ん(笑)。特に考えていないです。
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