| 「仮面ライダー響鬼」の敵役『童子』で、ちびっ子&ママの心も捉えた俳優の村田充さん。会ってみるとすらりと背が高く、悪役イメージは微塵もない、ふわり軽い印象の男性です。しかし見た目の印象に反し、好きなことに向かう姿勢は熱い男そのもの。村田さんのこれまで、そしてこれからを伺いました。
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村田充
むらたみつ
1977年大阪府生まれ。モデルを経て2000年ドラマ「二千年の恋」で俳優デビュー。「仮面ライダー響鬼」に敵役・童子として出演。2006年12月ファースト写真集「A flat surface」発売。2007年春に公開される映画「愛し合うことしかできない」マーコ役で出演。 |
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――俳優デビューは22才です。俳優になる前は、どんなことをしていたのですか?
19才からモデルの仕事をしていて、俳優へ転向しました。俳優以外にも、裏方としてDJや曲作り、ダンスインストラクター、イラストなど、さまざまな仕事をしているんですよ。原点はダンス。7歳のときに見た映画「ワイルドスタイル」でヒップホップの魅力にはまってすぐにダンスをはじめ、そのうちに音楽、DJ、レコードジャケットからグラフィック、ダンスインストラクター、ファッションからモデルというように、ダンスを足がかりにいろいろな興味が広がり、好きだから全部続けていたんです。いや、もっといろんなことをしてきたけれど、好きなことだけが残りました。
――それだけいろいろな仕事をしていると、自分の中にいろいろな自分がいるという感覚ですか?
よく「マルチなご活躍で」と言われるけれど、自分の中では昔からやってきたことが偶然運よく仕事になったのだし、枝葉は多いけれど幹は一本、どれも自分です。音楽にしてもダンスの振り付けにしても、自分らしさが出ていると思う。たとえば、俳優だけれど脚本も演出も自分で手がける方がいらっしゃいますよね。そのほうがずっと器用だし、マルチです。僕は、演技しかできないから。
――すべて、最初からうまくいったのですか?
いえいえ、認められなかった時代は長いんです。DJは10年目になるけれど、仕事として成立するようになったのはここ5年くらいです。そして、それが突破口になって、本格的に自分の曲を作るようになったんです。DJって、曲をかけて空間をひとつにするという快感はあるけれど、しょせん人の曲でしょう。ずっと前から、自分の曲で躍らせたいとは思っていたけれど、どうやって作ったらいいのかわからず、ただ悩んでいたんです。それが、DJの仕事をもらえたことがきっかけで、3年位前からパソコンの前に座って独学で音を探り始めたら、何とか形になるものなんですね。最初に作ったデモテープを配っているうちに「リミックスやってみない?」ということになり、曲作りが仕事になりました。今は、俳優として表に出る部分があって、名前は表には出ないけれど自分の作品として曲が世に出る部分とがあって。自分の中にその両方があるのが、気持ちいいですね。
――自分の中で、俳優とそれ以外のことではっきりとすみわけがされているのですね。
そうですね。ダンスやイラストは自己表現。俳優は自己表現のように思えるけれど、いろいろな制限がありますから。まず人が書いた脚本を演じる。演出、カメラ、照明の意見がある。それをつなぎ合わせて作品にする。俳優が表現できることは限られています。でもその狭い中で自分の引き出しをどう出せるか、常に勝負をしているようなストイックさが好きで、やっぱりやめられないんです。演技をしているときは自分をとことんまで追い込むんです。撮影がアップすると体力も脳みそも使い切って、2〜3日はもう抜け殻(笑)。命を削る仕事です。でも、その感じがたまりませんね。
――自分を追い込むのは好きですか。
基本ドS(笑)です。自分に対してもドS。DJも、限られた時間の中で曲を使ってどう表現するのかにかかっているストイックな世界だし、音楽も「メロディが
降りてくる」ってタイプではないので(笑)、自由に作っている分にはいいのだけれど、仕事となると締め切りとか発注元の要望を考えながらキーボードをたたいてひたすら音を探して、精神的に追い込まれます。苦痛な作業ですよ。でも曲が完成したときの喜びや、発信されて誰かの心が動いたという手紙をいただいたときのうれしさを知ってしまっているから、もっと仕事として高めたいと思う。
――ブログを複数もっていると聞きました。「村田充」のブログ(http://ameblo.jp/mitsu-murata/)は、毎回、冒頭の文章数行に句読点がなくて、変わった書き方をしていますね。
最初にあの形で書いたら好評で、やめられなくなってしまったんですが、実はすごくたいへん(笑)。本文はさらさら書けるんですが、冒頭の部分に時間がかかってしまうんです。もうネタ切れ! 自分にドSですから、更新するたびに面白いことを書こうとしていて、余計に自分のクビをしめることも。読んだ人が、楽しくて、1日何回も訪ねたくなるようなブログにしたいと思っていますから。
――複数のブログをやっているのはなぜですか?
表現したいんです。絵が好きだったけれど、直筆で絵が描けなくなったら、文章の才能がぽんと降りてきた。スイッチが切り替わったように、ぽんと。それで、面白いことに書けば書くほど文章の世界は広がってきているんです。いろいろ名前を変えて書いていて、ミクシィを入れたら8つか9つのサイトをもっています。エロスだったり男っぽかったり女っぽかったり、広島弁だったり。「村田充」のブログでは前向きな自分を書いていますが、そうじゃない気分のときもありますよね。自分の心の小さな動きを見逃さずに書き残すためには、暗い気持ちを表現する場、女性の視点で考える場など、複数のブログが僕には必要なんです。
――文章表現が、俳優の仕事に生きていると思うことはありますか。
ひとつひとつの言葉を大切に、役者のせりふを取り逃さないようになりました。台本を読んで、この人物は何を言いたいのか、このタイミングでなぜこの言葉が出るのか。言葉から役のイメージをあれこれ思い描いて、その中からひとつの答えを現場に持っていくようになったんです。
――俳優を続ける中で、新たな発見はありますか?
いい役者って、人間として厚みのあるやつだと思うんです。毎日を努力していい男として生きることが、いい役者に直結していると気がつけたのは、発見でした。それから、自分を客観的に見つめなおせるようになりましたね。シミュレーションゲームの主人公のように客観的に自分を見て、数年前はこの役はできなかったけれど、今はできる、とか。医者の役がきたとしても、医者ってどういう考え方をするんだろう、ではなく、そこにいるのは医者という職業の一人の人間なんだと。その人間がどう育ってきたか、それによってどんな考え方をするのか、感情をベースに描けるようになりました。だから、撮影に入る前の準備は、結構タイヘン。「この役のことは僕がいちばんよく知っている」と言い切りたいし、相手の意見をのむときでも柔軟に対応できるよう、台本を300回くらい繰り返し読んでイメージを膨らませるんです。これは、岸谷五郎さんの姿勢から学びました。あれほどの役者が何度も台本を読んで、役の感情を細かく探るんです。僕、最初は役者をなめていたんです。小手先でできるだろうって。でも岸谷さんに会って衝撃を受けました。この出会いがなければ、俳優の醍醐味もわからないままで、辞めてしまっていたかも。今も、岸谷さんにほめられたくて、役者を続けているようなものですね。
――最後に、好きなことの見つけ方はありますか?
何をしたらいいか悩んでいる人は、昔の僕のように悩んでいる時間のほうが長いんじゃないかと思います。世の中には情報もチャンスも転がっているのだから、悩んでないではじめてみたらいい。はじめる前とはじめた後では情報量も刺激の量も格段に違いますから。僕は、好きなことを好きでいるための努力は惜しみません。音楽は年間で数百〜数千曲聴いているし、映画も年間150本近く見ている。やってみないと本当に好きかどうかわからないし、自分に合うかもわからない。僕も、時間を割いて努力をして、やっと「好き」って言える自信がつきました。人生はきっと一生答え探しですから、先に答えを見出そうとしないほうが、いいんじゃないかな。大切なのは、自分の才能を自分で疑っちゃいけないということ。好きなんだから努力を怠らなければ、いつか形になる、答えが出てくる。自分を信じること、これが大切です。
――ありがとうございました。 |
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Q1 好きな食べ物は?
カレー、ハンバーグ。味覚がお子ちゃまのままで、わかりやすい味が好きなんです。
Q2 逆に、嫌いな食べ物は?
うに、あわび、キャビアとか、大人の食べ物。すし屋に行っても安上がりです。
Q3 苦手なものはありますか?
雨ですね。頭痛持ちで、雨の前日はわかるんです。でもそうも言っていられないので、この間、かわいい長靴を買いました。ええ〜い、水溜りなんてへちゃらさ〜、という気持ちになりたくて。
Q4 もし女性に生まれ変わるとしたら、どんなタイプになりたいですか?
愛される人がいいですね。笑顔がかわいい人。素直な人。
Q5 生まれ変わったらどんな仕事をしたいですか?
やっぱり俳優になりたいです。それか音楽関係仕事。今と同じがいいってことですね。
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